HTTPS化した後に実施すべきSEO対策のチェックリスト

HTTPS化した後に実施すべきSEO対策のチェックリスト

1. リダイレクト設定の最適化

HTTPS化が完了した後、SEO対策としてまず確認すべきなのが「リダイレクト設定」です。HTTPからHTTPSへの301リダイレクトが正確に機能しているかどうか、全てのURLで漏れなくチェックすることが重要です。リダイレクトが正しく設定されていない場合、検索エンジンやユーザーが古いHTTPページにアクセスしてしまい、SEO評価の低下やセキュリティリスクにつながる可能性があります。

なぜ301リダイレクトが必要なのか

301リダイレクトは「恒久的な転送」を意味し、検索エンジンにも新しいURL(HTTPS)へ移行したことを伝えます。これによって、従来のHTTPページのSEO評価を新しいHTTPSページに引き継ぐことができます。

よくあるリダイレクト設定ミスとその影響

ミスの例 影響
302リダイレクトを使用 一時的な転送扱いとなり、SEO評価が移行しない
一部ページだけリダイレクト未設定 ユーザーやクローラーが古いURLへアクセスし続ける
wwwあり・なしで統一されていない 重複コンテンツと判断される可能性がある
リダイレクト設定チェック方法
  • 主要なページだけでなく、サブディレクトリや個別記事ページも含めて確認しましょう。
  • 「curl」コマンドやオンラインのリダイレクトチェッカーを活用すると便利です。
  • SNSや外部リンクからの流入先も抜け漏れなくテストしましょう。

このように、全てのURLで301リダイレクトが正しく機能しているか細かくチェックすることで、HTTPS化後もSEOパフォーマンスをしっかり維持することができます。

2. Search Consoleおよびアナリティクスの再設定

HTTPS化が完了した後、SEO対策として重要なのがGoogle Search ConsoleとGoogle アナリティクスの再設定です。これを怠ると、正しくデータが計測されなかったり、検索結果に新しいHTTPSページが反映されないなどの問題が発生します。

Google Search Consoleの再登録手順

Search Consoleでは「http」と「https」は別サイトとして認識されます。そのため、HTTPS版のURLで新たにプロパティを追加しましょう。

基本手順

ステップ 内容
1 Google Search Consoleにログイン
2 「プロパティを追加」からHTTPS版のサイトURLを入力
3 所有権の確認(HTMLファイルアップロードやタグ設置)
4 サイトマップをHTTPS版で再送信
5 インデックス状況やエラーをチェック

Google アナリティクスの設定変更方法

アナリティクスも「プロパティ設定」からURLをHTTPSに変更する必要があります。これにより、正確なトラフィックデータを取得できます。

設定変更の流れ

  1. Google アナリティクスにログイン
  2. 該当プロパティの「管理」画面へ進む
  3. 「プロパティ設定」または「ビューの設定」でURLを「https://」に変更する
  4. 保存して完了

注意点とポイント

  • Search Consoleもアナリティクスも、旧(HTTP)と新(HTTPS)の両方をしばらく併用してモニタリングすると安心です。
  • サーチコンソールでインデックス登録やクロールエラー状況もこまめに確認しましょう。
  • Sitemap.xmlやrobots.txtのリンク先も必ずHTTPSになっているか確認してください。

まとめ表:再設定すべき項目一覧

ツール名 再設定内容
Search Console HTTPSで新規プロパティ登録/サイトマップ送信/所有権確認/クロールエラー確認等
アナリティクス プロパティ・ビューURLをHTTPSに変更/トラッキングコード設置確認等

このように、HTTPS化後は各種ツールで正しく設定し直すことがSEO対策として非常に重要です。

内部リンク・リソースパスのHTTPS対応

3. 内部リンク・リソースパスのHTTPS対応

HTTPS化を行った後、SEO対策として必ず確認したいポイントの一つが、サイト内の全ての内部リンクや画像、CSS、JavaScriptなどのリソースパスが「https://」で統一されているかどうかです。不一致があると、ブラウザで「保護されていないコンテンツ」と表示されることがあり、ユーザーの信頼性やSEO評価に悪影響を及ぼす可能性があります。

内部リンク・リソースパス確認のチェックポイント

項目 確認内容 推奨アクション
内部リンク 全ページのリンクURLが「https://」になっているか http→httpsへ書き換え
画像パス 画像URLが「https://」で呼び出されているか 絶対パスまたは相対パスでhttps指定
CSS/JSファイル 外部読み込みしているCSSやJavaScriptが「https://」になっているか http→httpsへ修正
iframe・動画埋め込み YouTube等の埋め込みコードが「https://」で記載されているか 埋め込みタグを最新に更新する

効率的な確認方法と注意点

  • 検索機能を活用: ソースコード全体を「http://」で検索し、残っている箇所を特定しましょう。
  • ブラウザのデベロッパーツール: 「Console」タブでMixed Content(混在コンテンツ)エラーが表示されていないか確認できます。
  • CMSプラグインの活用: WordPressの場合、「Better Search Replace」などのプラグインで一括置換が可能です。

よくあるミス例とその対応策

  • 一部だけhttpリンクが残ってしまうケース → サイトマップやメニューも忘れず確認しましょう。
  • CDNや外部サービス経由のリソース → サービス側もHTTPS対応済みか事前に要確認。
  • 相対パス利用時もディレクトリ構成に注意しましょう。
まとめ:徹底的な見直しが信頼性アップにつながる!

全ての内部リンク・リソースパスをHTTPSに統一することで、ユーザーにも検索エンジンにも安心して利用してもらえるサイト運営につながります。作業後は必ず再チェックを行いましょう。

4. canonicalタグの確認・修正

HTTPS化が完了した後は、SEO対策としてcanonicalタグの設定を見直すことが重要です。canonicalタグは、検索エンジンに「このページが正規版です」と伝えるためのHTMLタグです。不適切な設定だと、HTTPバージョンとHTTPSバージョンで重複コンテンツとみなされ、SEO評価が分散してしまう可能性があります。

canonicalタグとは?

canonicalタグ(カノニカルタグ)は、主に以下のような目的で使われます。

目的 説明
重複コンテンツ対策 類似ページや同じ内容のURLが複数ある場合、どれを正規ページとするかを指定できる
SEO評価の集中 検索エンジンの評価を1つのURLに集められる

HTTPS化後にチェックすべきポイント

  • 全てのページでcanonicalタグがhttps://から始まるURLになっているかを確認しましょう。
  • もしhttp://になっている場合は、速やかにhttps://へ修正しましょう。
  • WordPressの場合、テーマファイルやSEOプラグイン内の設定も忘れずに見直してください。

確認・修正手順例(WordPressの場合)

  1. サイト内の主要なページをブラウザで表示し、「ページのソース」を開く
  2. <head>内にある<link rel="canonical" href="...">を探す
  3. href属性が必ずhttps://~になっているか確認する
  4. もし間違いがあれば、使用しているSEOプラグイン(例:Yoast SEOやAll in One SEO Packなど)の設定画面から修正する
  5. キャッシュ系プラグインを利用している場合はキャッシュもクリアする
よくあるトラブルと対処法一覧表
トラブル内容 対処方法
一部ページだけhttp://になっている 個別記事や固定ページごとの設定を再確認し、必要なら手動で修正する
プラグインが対応していないテーマを使っている functions.phpなどに直接記述するか、テーマ制作者に相談する
SNSシェア時に旧URL(http)が拡散されている SNSカード情報更新(Twitter Card Validatorなど)で新しいURL情報に反映させる

HTTPS化した後は、このようにcanonicalタグも忘れずチェック・修正し、SEO効果を最大限に高めましょう。

5. サイトマップとrobots.txtの更新

HTTPS化が完了した後、SEO対策として重要なのが「サイトマップ」と「robots.txt」の見直しです。これらを正しく設定することで、検索エンジンに新しいHTTPSページが正しく認識されやすくなります。

サイトマップのURL修正

まず、サイトマップ(sitemap.xml)に記載されている全てのURLが、必ずHTTPSになっているかを確認しましょう。HTTPのままだと、検索エンジンが古いURLをクロールしてしまう可能性があります。

サイトマップURL修正のチェックリスト

項目 確認内容
URLスキーム 全てhttps://から始まっているか
古いURLの有無 http://で始まるURLが残っていないか
最新ページの反映 新規・更新ページが含まれているか

robots.txtの確認ポイント

robots.txtは、検索エンジンのクローラーに対する指示をまとめたファイルです。HTTPS化後も適切に動作しているか、また不要な制限がないかを確認しましょう。

robots.txtのチェックリスト

項目 確認内容
Sitemapディレクティブ Sitemap: のURLがhttps://になっているか
Disallow設定 公開したいページまでブロックしていないか
Allow設定 必要な場所のみ許可されているか
コメントや説明文 内容が分かりやすく記載されているか
日本向けSEO豆知識:

Google Search ConsoleやBing Webmaster Toolsにも、HTTPSに変更した新しいサイトマップを再送信すると効果的です。

6. 外部リンク・被リンク状況の確認

HTTPS化が完了した後、外部サイトから自分のサイトへのリンク(被リンク)が新しいHTTPSのURLを正しく指しているかを必ずチェックしましょう。外部リンクが古いHTTPのままだと、ユーザーや検索エンジンに悪影響を与える可能性があります。

なぜ外部リンクの確認が重要なのか

外部サイトからのリンクはSEOに大きく影響します。HTTPからHTTPSに移行した際、被リンクが旧URL(http://)のままだと、リダイレクト処理でアクセスが減少する恐れがあります。また、リダイレクトによる評価の低下やクローラーの負担増も考えられます。

外部リンク修正の流れ

主要なパートナーやメディアなど、自社サイトへ多くリンクしている外部サイト管理者には、新しいHTTPS URLへの修正を依頼しましょう。メールや連絡フォームを使って丁寧に依頼すると、日本国内では特に好印象です。

修正依頼時のポイント

依頼先 伝える内容
パートナー企業 貴社サイトから弊社サイトへのリンクURLを「https://」へご変更いただけますと幸いです。
業界メディア 記事内リンクを新しいセキュアURLへご修正いただきたく存じます。
個人ブロガー お手数ですが、紹介記事内のURLをご更新お願いいたします。

チェック方法と便利ツール

  • Google Search Console:外部リンク一覧で旧URLが残っていないか確認できます。
  • AhrefsやMajesticなどSEOツール:大量の被リンク調査に役立ちます。
  • 自動リダイレクト設定:全てを一度に変更できなくても301リダイレクト設定は必須です。

ポイントまとめ

  • 主要な被リンク元には直接連絡して修正依頼を出すことが効果的です。
  • 定期的な被リンクチェックで、最新状態を保ちましょう。
  • 日本企業の場合、丁寧な言葉遣いとお礼文を添えて依頼すると協力が得られやすいです。

HTTPS化による信頼性向上を最大限活かすためにも、外部リンク状況の確認と修正対応は欠かせません。

7. SSL証明書の有効期限管理

HTTPS化が完了した後も、SSL証明書の管理は非常に重要です。SSL証明書が有効かつ最新であることを常に確認し、証明書の有効期限切れによるサイトの表示エラーやSEO評価の低下を防ぐ必要があります。

SSL証明書の有効期限を管理する理由

SSL証明書が失効してしまうと、ウェブサイトの安全性が損なわれるだけでなく、「この接続ではプライバシーが保護されません」といった警告が表示されます。これによりユーザー離脱や信頼性低下、検索順位の下落につながる可能性があります。

SSL証明書管理のポイント

項目 内容
有効期限の把握 証明書発行時に設定された期限を確認し、カレンダーやリマインダーで管理する
定期的なチェック 月に1回程度、証明書情報を確認し有効期限切れが近づいていないかチェックする
自動更新設定 利用しているサーバーやサービスによっては自動更新機能があるため活用する
更新時期の通知体制 複数名で管理している場合はチーム内で共有し、忘れずに対応できる体制を作る
SSL証明書の有効性確認方法
  • ブラウザから自分のサイトを開き、鍵マークや「保護された通信」表示を確認する
  • オンラインツール(例:SSL Labs)で詳細な状態をチェックする
  • サーバー管理画面やドメイン管理サービスから直接確認する

今後の更新時期をしっかり把握し、事前に準備しておくことで、安全で安心なウェブサイト運営を続けられます。